UNCHAIN

01 UNCHAIN
L to R:Shogo Yoshida(dr), Masafumi Sato(g. cho), Masanori Tanigawa(vo, g), Hiroaki Tani(b, cho)


幅広い音楽を吸収した独自のグルーヴ・ロックを展開するUNCHAINが、1月20日、自身の初期衝動と進化を模索したニュー・シングル「The World Is Yours」をリリース! また、インディーズ時代のアルバム2枚をリマスタリングした『the early years[The Space Of The Sense][The Music Humanized Is Here]+1』も同時発売!!


‘10年の幕開けを飾るニュー・シングル「The World Is Yours」が、1月20日にリリースされますが、制作する上で“新しい年のはじまり”という部分は意識した?

谷川正憲:そうですね、結果的には新年一発目にふさわしい作品に仕上がったと思います。今作は自分たちを見つめ直したというか、音楽をはじめた頃の気持ちを振り返って、UNCHAINのやりたいことを詰め込みました。

確かに「The World Is Yours」のサウンドは、今までにはないUNCHAINを感じることができますよね。

谷川正憲:この曲は、前回のアルバムの曲づくりをしている時に生まれた楽曲なんですが、その時はアルバムのバランスを考えて、今回は入れないで寝かそうということになって。前回のアルバムはUNCHAINにとってのジャンルの幅が、ものすごく広がった作品に仕上がったと思うんです。ジャジーな曲とかファンキーな曲とか、確かにいろいろなジャンルは詰まっているんですけど、悪く言えばUNCHAINらしさが足りなかったんですよね。UNCHAINのいい部分って、音楽がフュージョンされていたり、ミックスされているところじゃないかなって。それは前回のツアー中に思ったことなんですけど、その部分を意識して新たにアレンジし直してみました。

「The World Is Yours」というタイトルに込めた思いとは?

谷川正憲:僕って自分を見失いがちで。目の前にある現実から逃げてしまうことが原因なのはわかっているんですけど、それでも逃げてしまう。でも、そういう時って自分がどういう人間なのかを思い返した時に、自分を取り戻せたりするんですよね。それをしっかりと見据えた上で行動すれば、新しい世界も見えてくんじゃないかなって。それは自分自身がすごく感じたことだし、そういった人も結構いるんじゃないかと思って、“The World Is Yours=世界はあなたのものだよ”というタイトルを付けました。

そういった意味では、2曲目の「Higher」も新しい世界を感じることができますよね。

谷川正憲:そうですね。これは新しいミクスチャーを探している最中に生まれた作品で、踊れるロック・チューンではあるけれど、ちょっとちがうみたいな(笑)。本当に踊れるっていう部分を意識するのであれば、変拍子とかを入れないで4つ打ちでやった方がいいと思うんです。でも、そこに変拍子を入れるのがUNCHAINらしいミックス感かなって。

変拍子の発想はどこから生まれた?

谷川正憲:昔から斬新なものをすぐに求めたがるというか、普通が嫌だというか、自分たちがやっていて面白いと思えるものをやりたいんですよね。この「Higher」の場合は、しっかりとしたダンス・チューンとロック・チューンの柱があって、その上に少しだけ変拍子というエッセンスが入っているんです。これが今後のUNCHAINのやりたいミックスのバランスに近いのかなって。まちがいなく収録曲の中では一番近いでしょうね。

「strain」は、ストレート・アヘッドなUNCHAINらしさにあふれた楽曲ですが、こちらはどんなところから生まれた楽曲?

谷川正憲:これはギターの佐藤君の作品なんですけど、歌詞の内容はファンクというか、ストレートに怒りを表した感じになっています。歌詞の元ネタは、たまたま佐藤君がテレビをつけたら、裕福そうな人が出ていたそうなんです。その時の佐藤君ってちょっと追い込まれていたのかお腹を空かせていたのかわからないんですけど、「裕福そうだなぁ」って思ったらしくて(笑)。俺はこんなに頑張っているのに、何でこいつはお腹がいっぱいなんだよと。もちろん、政治家さんも国のために頑張っていると思うんですけど、タイミング的に理不尽な怒りを覚えてしまったみたいですね(笑)。

シングル恒例のカヴァーには、UNCHAINのみなさんが10代の頃に最も影響を受けたというREACHの「TAKES ME BACK」が収録されていますが、この曲を選曲した理由は?

谷川正憲:これも自分たちを見つめ直すというところにつながっているんですが、REACHがUNCHAINにとって一番深いところにあるルーツなんです。この「TAKES ME BACK」は、いろいろな音楽がミックスされていると思うんですけど、このミックス感が僕にとってのあこがれというか理想なんですよね。この曲はREACHが10年くらい前に出した作品なんですけど、今聴いても10年前と変わらない衝撃を受けますから。これってやっぱりすごいことだなぁって思いますし、僕自身も10年後に聴いても新鮮に感じられる曲をつくりたいって思いましたね。

当時はREACHみたいなバンドになりたかった?

谷川正憲:なりたかったですね(笑)。でも、自分たちはまだまだですね。ただ、音楽を自由にミックスして、ロックに表現できるという意味では、近づいているんじゃないかなって思います。

「myself」は、インディーズ時代の楽曲をリアレンジして歌詞もリライトしたそうですが、どんな感じに仕上がった?

谷川正憲:インディーズのセカンドでこの曲を出したんですが、その頃はソウル・ミュージックしか聴いていない時期で、実はセカンド・ミニ・アルバムの時はブラック・ミュージックしかやる気がなかったんです。ソウルってフリーでフランクに演奏できるものだと思うし、そういったミックス色が詰まってはいると思うんですけど、「myself」はやっぱり踊れるロック・チューンの要素をもっと出した方がいいんじゃないかなって。これも結構、REACHの影響は大きいかもしれませんね。REACHを聴き直した後につくってますから(笑)。

どこら辺に影響を受けた?

谷川正憲:リズムだったり、コードだったり、ちょっとダークにしつつも踊れる感じにしたところかな。歌詞の内容に関しても、今の自分を歌っているんですよね。‘06年の作品を‘09年になって歌ってみて、自分はどうなったんだろうって。

今のUNCHAINが、この作品に詰め込まれている?

谷川正憲:そうですね。‘06年の当時は現実から逃げるとか逃げないの話をしましたけど、本当に弱い自分がいて。でも、最近はその弱い自分を受け止められるようになったんです。メジャー・デビューして環境が変わって、今のUNCHAINとして「myself」を考えた時に、1行目の♪僕はまたこのうたを歌う♪というフレーズが生まれて。精神的に強くなったというか、正面を向けるようになったというか、今のUNCHAINは表現できたと思います。

同日にインディーズ時代の曲を網羅した2枚組のリマスタリング盤『the early years[The Space Of The Sense][The Music Humanized Is Here]+1』がリリースされますが、こちらはリスナーにどのように楽しんでもらいたいですか?

谷川正憲:リマスタリングということで、やっぱり聴きやすくなっているんですよね。自分で聴いてみて思ったんですが、若さゆえの恥ずかしさもあるんですけど、聴いていてすごくおもしろかったんです。音楽的にも素直にかっこいいって思いましたし、まだ聴いたことがない人は純粋に楽しめるんじゃないかなって。僕たち初期衝動と成長を感じられると思うので、この機会にぜひUNCHAINを深く知ってもらえたらうれしいですね。

‘10年の抱負を聴かせてください。

谷川正憲:今UNCHAINは強烈な個性を突き付けようとしています。このシングルにそれを詰め込んだとは思うんですが、まだまだ途中段階なんじゃないかなって。もっと奥の方にあるUNCHAINらしいUNCHAINだけのものは、春に出るサード・アルバムで見せられると思うので、みなさん楽しみにしていてください!

INTERVIEW:Hiroyasu Wakana

02 RZCF-77015
★初回限定盤
●SINGLE
01.20 On Sale
「The World Is Yours」
UNCHAIN
RZCF-77015
¥1,575(tax in)

03 RZCF-77016
★通常盤
●SINGLE
01.20 On Sale
「The World Is Yours」
UNCHAIN
RZCF-77016
¥1,260(tax in)

04 RZCF-770178
●ALBUM2枚組
01.20 On Sale
『the early years[The Space Of The Sense][The Music Humanized Is Here]+1』
UNCHAIN
RZCF-77017〜8
¥2,835(tax in)

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